Brilliant Grunt

各種作品の感想、批評。或いは、ただのメモ。

『だから日本はズレている』古市憲寿

だから日本はズレている (新潮新書 566)

だから日本はズレている (新潮新書 566)

 とにかく世の中のズレ、とりわけ「おじさん」と「若者」のズレについて古市憲寿さんは毒を交えつつ語る。
 内容はテーマごとに独立しており、どこからでも読める。
 以下、僕が面白いと思った点。

リーダー論

 とかく日本では、「強いリーダー」が求められがちである。たとえば、スティーブ・ジョブスなんかはその代表格だが、彼は別に大したことはしていない、と語る。
 政治においては、強いリーダー、つまり独裁者はろくなことをしないのは歴史が証明しているということ。
 結局、リーダーは別に弱くてもいいし、誰もがリーダーになれる。動き出すのは君だ。

クールジャパンってなんだよ

 クールジャパンクールジャパンって言うけど、誰もその意味を共有していない。皆の考える「クールジャパン」が統一されていない、つまりズレがあるのだ。
 そして金美齢を若干disる古市氏。

心のノートと憲法改正草案は劣化版J-POP

 心のノートとは道徳副教材だが、古市氏はそれをJ-POPであるとする。
 さらに、憲法改正草案について、戦争への布石なんて声があるがそうではなく、ただなんとなく作られたポエムであるという。

深夜のNHKに出てる金髪のジャーナリスト

 思わず吹いた。

止まらない家電メーカーのご乱心

 コミュニケーションがとれる掃除機、イオンが発生するパソコン。どうなってんだ?

スキルアップ教の祖、勝間和代

 勝間和代のブームについて。ここで若干勝間和代をdisる古市氏。

最後に

最後に、古市氏の未来予想図。

感想

 いろんな人をやんわりdisりつつ、様々な「ズレ」を語る古市氏。その切り口は新鮮で面白く、ある意味、古市氏が一番ズレているのではないか。
 クールで、ある種ニヒルなイメージがあった古市憲寿氏。時々、若者へのエールとも取れる記述がある。本当は熱い人なのか、それとも、申し訳程度にそんな文言を付け足しただけなのだろうか。

旧箱(XBOX)の超名作、キングダムアンダーファイア

キングダムアンダーファイア ~ザ・クルセイダーズ~

キングダムアンダーファイア ~ザ・クルセイダーズ~

 キングダムアンダーファイア: ザ・クルセイダーズ(以下KUF)は、2005年に韓国のゲーム会社が発売したソフトである。


 「えっ?韓国のゲームソフト?おいおい勘弁してくよ」

 と思った人はちょっと待ってほしい。


 この作品は紛れもない良作で、完成度は高く、ぜひともオススメしたい作品なのである。

 以下、KUFの魅力を紹介していこう。

特徴

ゲームプレイ

ゲーム内では3つのパートがある。

  • 複数の部隊を指揮し、敵と戦う戦略パート。
  • 主人公の部隊が敵部隊と接触するとそのままシームレスにアクションパートへ移行する。
  • 稼いだ経験値と資金を自分の部隊強化に費やすRPGパート。

 基本的なゲームプレイは上記のとおり。

 ただしこのゲーム、難易度がわりと高めなのである。戦略とアクション、どちらをおろそかにしてもクリアできないし、経験値と資金の割り振りを間違えると難易度はぐっとあがる。

 しかし、コツを掴めばクリアはできる。つまりこの作品、バランスが絶妙なのである。

世界観

 世界観はダークファンタジーで、ゲーム展開やストーリーもシリアスな傾向が強い。コミカルなシーンといえば、日本のアニメのそれとは違い、洋画のノリである。

豪華声優陣

 声優陣がとっても豪華。大塚明夫氏、子安武人氏、朴ロ美さんをはじめとする有名所が出演している。

キャラクター

 大塚明夫氏演じるジェラルドは人間の戦士で、オークをとても憎んでいる。時に激しく敵を罵ることもあり、こんな大塚明夫はなかなか見られないのではないか。

 子安武人氏はクールなヴァンパイアを演じる。彼は主である最強の男レグナイアに心酔しており、彼自身の本来の職務も放棄してしまうほどである。

 朴ロ美さんはダークエルフのルクレシアを演じる。基本的に口が悪い。

難易度

 本作では、最終的に4人のキャラクターを選択することになる。初めは二人のキャラクターのストーリーを体験することになる。それぞれ初級と中級である。その二人をクリアしてから、残り二人のキャラクター、上級をプレイできるのだ。

評価点

  • ストーリーはよく出来ている。初級編と中級編で謎を散りばめ、上級編で回収し、新たな展開でプレイヤーを楽しませてくれる。謎もある程度残しプレイヤーに妄想の余地を与え、次回作への布石としている。
  • 戦闘時、魔法の爽快感。隕石を落としてみたり、雷を落としてみたり。その際の自動カメラワークもナイス。
  • 自然が戦闘に関わる。例えば弓兵なら、太陽が目の前にあると命中率が下がり、森にいる敵に対しては攻撃力が落ちるなど。

問題点

  • 上級編は二人のキャラクターを選ぶことになるのだが、二人の最終面はほぼおなじである。多少の変化は欲しかった。
  • イベントシーンでキャラがアップされ、喋っているのだが、どうみてもガムを噛んでいるようにしか見えない。
  • アクションパートは少々地味か。無双というほどの爽快感は無い。
  • やり込み要素は皆無。クリアするとエンドロール、そのままタイトルへ。特定の面を再プレイということもできない。

総評

 難易度は高め、物語はダークでシリアスだがそのゲーム性はとてもおもしろい。一見「どうやってクリアするんだ!?」という面も工夫次第であっけないほど簡単にクリアできたりする。

 従来、リアルタイムストラテジーとは見下ろし型で、神の視点で戦いを見守ったが、本作では非常に近い視点であり、さらにプレイヤーが実際にキャラを操作して無双のように敵を倒していく。

 RTSの面白い要素を抽出して、さらに「こんなことができたら面白い」を盛り込んだ、贅沢なソフトであると思う。

 ゲームプレイは一直線で、やり込み要素は特に無いが、時間を経てもまたやりたいと思わせてくれるゲームである。

ストーリーやキャラについては以下参照
【ゲーム】キングダム・アンダー・ファイア:ザ・クルセイダーズ - Brilliant Grunt

アサシンクリード3

 

 

 舞台は18世紀アメリカ、独立戦争時代。アサシン教団を見限り、テンプル騎士団の一員となっていたアサシン、ヘイザムはすごいリンゴを手に入れるため、アメリカ大陸に渡る。そこでネイティブアメリカンの女性との間に、一人の子供をもうける。その子、コナーこそが主人公である。コナーが少年の時、例のごとく、テンプル騎士団に恨みを抱くような事案が発生し、コナーはテンプル騎士団や父と戦いながら、戦争に巻き込まれていくのである。その中で、主要な指導者らを暗殺していく。

 
 やっぱり建物に登って、屋根から屋根へと飛び移っていくのは楽しい。ただ、特定の大きな木に登りづらいのもあるが、広大な箱庭でのコレクション集めがややだるい。同時並行で進めていかないと、筆者みたいにクリア後大量に残った羽などを集める作業をしなくてはいけなくなる。
 個人的に、弟子システムは好きである。街中でよく使っている。フロンティアでも呼べたら最高だった。
 
 フルシンクロを達成、つまり指示された目標を完全達成でのミッションクリアが地味にムズい。失敗すると長い道のりをまた最初からになったりする。
 
 現代編はもう正直どうでも良い。