Brilliant Grunt

各種作品の感想、批評。或いは、ただのメモ。

火花 又吉

 火花

火花

 語り手である主人公は若手の芸人。ある先輩と出会い、彼の生活は大きく変わる。純粋で強烈なお笑いの才能を持つ先輩と付き合うなかで、彼の心境は変わっていく。
 
 書かれている字体が難しいという声を何度か耳にしたが、ちょっと本を読む習慣があるなら簡単だろう。なんせ筆者でも読めたのだから。
 ちなみに、会話文がだいぶ多いがほとんど関西弁である。

 やりとりのなかで繰り広げられるボケは、寒くなく、面白く読めた。
 展開も良い。次々に読みたくなっていく。

 恐ろしいほどお笑いを追求していく先輩の成れの果てを、ぜひとも見届けてほしい。
 もしや暗いエンドかと思ったら、そうでもなくて良かった。

マディソン郡の橋

 マディソン郡の橋 (文春文庫)

マディソン郡の橋 (文春文庫)


 片田舎での暮らしと夫に愛想を尽かした妻が、ふらっとやってきたカメラマンに恋をし、関係を持ってしまうが、夫と子供への責任のため、結局一緒になることはない、という、昨今はやりのゲスな浮気や不倫とは異なり、比較的きれいな類の浮気恋愛小説ではないかと思われるのだが、文体が特徴的で、まるでノンフィクションかと思わせ、筆者はこういう恋愛小説は別段好まないのだが、引き込まれてしまう。ベッキーに読ませてやりたいと思ったのは、筆者だけではなかろう。まあ、関係をもった時点てゲスといえばそれまでである。

スターオーシャン4 The Last Hope

 アルティメットヒッツ スターオーシャン4 -THE LAST HOPE-INTERNATIONAL

 様々な惑星を植民地化する人類。主人公達は未開の惑星を調査する任務を担った。そうこうしているうちに主人公は誤って地球を木端微塵にしてしまうのである。ショックで抜け殻になる主人公は、どうにかして自己を正当化するというお話。

 とりあえず、景色のグラフィックが濃い。そのせいかディスクが三枚となっている。SOシリーズはこれが初めてだけども、まあまあ楽しめた。
 しかし、二周目はする気が起きなかった。キャラの好感度如何により、エンディングの展開が変わるっぽい?筆者はバッドエンドを引いてしまった。だが前述したように二周目はしなかった。
 その理由のひとつは、ストーリーだろうか。主人公、挫折からの再起というよくあるジャンプ的な成長物語だが、やらかした事案が取り返しつかなすぎる。最初にもあるが、
地球が消滅してしまうのである。そこからはもうドン底に落ちてしまった主人公がうじうじするのを眺めることとなる。
 ゲームとしては平凡と思う。ヒロインは可愛かった。
 ちなみに筆者がプレイしたのはxbox360版なのであしからず。