Brilliant Grunt

各種作品の感想、批評。或いは、ただのメモ。

【文学】五重塔 幸田露伴

青空文庫 五重塔

 「のっそり」と呼ばれバカにされている十兵衛は実は一流の大工であったが,評価はされていないようで,そのことに不満を持っている。それなので,今度の五重塔建設は俺に任せてくだせえと,上人様に直談判しにお寺へ出向く。しかし,正直者で無神経な十兵衛は色々と問題を起こす。
 正直最初の数ページはよく理解できなかったが,それを超えると十兵衛が姿を現してきて,どんどんおもしろくなった。寺で「このきちがひを追い出せ!」と言われたり,大工のおやっさんである源太との掛け合いが面白い。前情報で,嵐の表現が評価されているとあったが,本当にすごい嵐だった。