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【洋画】『メイズ 大脱走』 背景と感想

メイズ 大脱走(字幕版)

メイズ 大脱走(字幕版)

 実際に起こった出来事をもとにしている。
 IRA政治犯たちは、欧州一の監獄へと送られた。そこで断食による待遇改善を訴え、10人が餓死。主人公は仲間のためにも、脱獄を決意する。

背景

IRAとは

 アイルランド共和軍の略。アイルランド国防軍や、義勇軍のことでもある。さらに、義勇軍でも暫定派や主流派が存在。様々な組織がIRAを名乗っている。

 アイルランド統一のため、北アイルランドでイギリスに対してテロ行為を行った。
 ちなみに、北アイルランドでもイギリス派のことをロイヤリストという。

 この映画では、テロ組織に認定された方のIRAだ。その幹部が主人公。

感想

 看守と囚人たちの人間模様が面白い。看守が次第に囚人を信用していくなか、囚人は脱獄を着々と準備していく。しかし、そんな囚人にも、問題が発生する。それは、息子の存在である。息子には、自分と同じように組織につくのではなく、まともな人生を送ってほしいと願っている。

 脱獄はむしろ淡々と行われ、そこにいる人々の葛藤や悩みがメインという感じ。

 主人公の、「俺たちはいずれ過去になる」というセリフが、この映画を端的にあらわしているのではないか。

 この映画を見終わったとき、彼らのやったことは果たして意味があったのか、と考えてしまう。