Brilliant Grunt

各種作品の感想、批評。或いは、ただのメモ。

【読書】偽善のすすめ パオロ・マッツァリーノ

 毎年放送される24時間テレビだが、そのたびに偽善であるとか、感動の押し売りなどと批判されている。24時間テレビはあまり見ないし好きでもないが、その批判には違和感があった。

 偽善とは、何なのか。何が悪いのか。

 この本には、これまで漠然としていた偽善への考えがすべて書かれていた。様々な文献を参照している著者の言葉には説得力があり、至極まともである。

 この書では、偽善の意味やその語源を探る。最初にその言葉が使われたのは聖書らしい。そして、古今東西の哲学者や文学者、一般人は偽善をどう考えたのか。日本ではいつから使用されたのか、などなど。