Brilliant Grunt

各種作品の感想、批評。或いは、ただのメモ。

【読書】『ジョジョ論』

ジョジョ論

ジョジョ論

 批評家であり、障害者に関わる仕事も経験がある著者の、圧倒的凄みのある、ジョジョ論。

 本書は、単なるジョジョの考察本ではない。

 ジョジョの奇妙な冒険という漫画が何を表現し、何を伝えようとしているのかを深く掘り下げた書である。

 著者は「思想としての凄みを感じるのは第七部である。自分の人生や仕事を内省させられるのは第五部。シリーズ中、最大の問題作だと思うのは第六部。それらに対して、心からいちばん楽しんで読んでいるのは、第四部である。」と言う。

 ジョジョは、確かに他の漫画とは一線を画す何かがある。それを詳らかにしたこの書は、ジョジョ好きなら読むべきである。