Brilliant Grunt

各種作品の感想、批評。或いは、ただのメモ。

【洋画】ウォーキング・ウィズ・エネミー ナチスになりすました男

 実際の人物をモデルにした映画。

 WW2、ハンガリーナチスがやってきて、ユダヤ人たちは奉仕という名の強制労働に駆り出される。エレクという青年もその中にいたが、連合軍の爆撃の混乱に乗じて脱走。
 しかし、実家はもぬけの殻。その村のユダヤ人たちはみなどこかへ消えていたのである。エレクが町へ戻ると、ハンナという若いユダヤ人女性がナチス親衛隊の二人に強姦されそうになったので、将校二人を殺害。それによって制服を手に入れるのである。

 その制服を使い、ナチスになりすまして大勢のユダヤ人を助ける。
 変装を看破されそうになったり、どうやって切り抜けるのか、どうやって助けるのか、焦燥感にあふれる展開が、中盤以降は続く。
 エレクの奮闘と苦悩に目頭が熱くなる。

 その他、スイスの保護状というのもキーワードだ。なにげにスイスの領事も、ユダヤ人を大勢救っている。

 「僕は自分の運命を他人に左右されたくない」というセリフが印象深い。
 この映画を一言で表すなら、「勇気」だ。

 ウォーキング・ウィズ・エネミーという邦題がすこし残念な気がする。サブタイトルの「ナチスに…」がタイトルで良かったのでは。