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各種作品の感想、批評。或いは、ただのメモ。

【小説】ゴールデンボーイ スティーブン・キング

ゴールデンボーイ―恐怖の四季 春夏編 (新潮文庫)

ゴールデンボーイ―恐怖の四季 春夏編 (新潮文庫)

 スティーブン・キングの小説で、2篇収録。

 両方映画化されているが、一つ目はショーシャンクの空に、という映画で、小説では「刑務所のリタ・ヘイワース」という題。
 無実の罪で投獄された銀行家の青年は、数々の受難(主にレイプ)がありつつも、その知恵と忍耐を駆使して、状況を変えていくのだが、それは刑務所で伝説となり、ある一人の男、この物語の語り手との友情も育んでいく。
 最後は、映画と同じように清々しい読後感。

 一方で、「ゴールデンボーイ」。アメリカのそこそこ裕福で、性格は明るく、成績優秀、スポーツもできる少年は、実は密かにナチスに異常な興味を持っていて、町で偶然見かけた老人がナチスの将校だと気付く。
 少年は老人を「ゆすり」、当時の話を聞き出そうとする。そうしているうちに二人は引き返せないところまで堕ちてゆくのである。
 二人のパワーバランスの変遷が面白い。中盤からはドギツイ話になり、結末は暗い。

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