『国家の品格』
- 作者: 藤原正彦
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2005/11/20
- メディア: 新書
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日本は国家の品格を無くしてしまったらしい。
原因は、近代に欧米の価値観が入ってきたためか。
論理や合理は重要だが、それだけではだめだという。
論理的に正しいことと、善悪は別なのである。
さらに、「大事なこと」は論理では説明できない。
論理や合理に必要なもの。それは情緒や形。
情緒や形とは、自然に対する繊細な感受性だという。
そこで著者が言うのは「武士道精神」の復活。
むかしは、大事なことは論理で説明していなかった。
なぜ人をイジメてはいけないのか?
「ならぬものはならぬ」のである。
卑怯を憎む心を育てなければならない。
結局のところ、「国家の品格」とは何なのか?
著者は4つの指標があるとする。
一つは独立不羈。独立国家であること。
二つめは高い道徳。
三つ目は美しい田園。
四つ目は天才の輩出。
著者は、この世界を救うのは日本人しかいない!とし、失われつつある国家の品格を取り戻し、保たなければならない、と言う。
若干、日本礼賛&懐古なのかなと思ったが、面白かった。
ナショナリズム(愛国主義)ではなく、パトリオティズム(祖国愛)なのである。