Brilliant Grunt

各種作品の感想、批評。或いは、ただのメモ。

火花 又吉

 火花

火花

 語り手である主人公は若手の芸人。ある先輩と出会い、彼の生活は大きく変わる。純粋で強烈なお笑いの才能を持つ先輩と付き合うなかで、彼の心境は変わっていく。
 
 書かれている字体が難しいという声を何度か耳にしたが、ちょっと本を読む習慣があるなら簡単だろう。なんせ筆者でも読めたのだから。
 ちなみに、会話文がだいぶ多いがほとんど関西弁である。

 やりとりのなかで繰り広げられるボケは、寒くなく、面白く読めた。
 展開も良い。次々に読みたくなっていく。

 恐ろしいほどお笑いを追求していく先輩の成れの果てを、ぜひとも見届けてほしい。
 もしや暗いエンドかと思ったら、そうでもなくて良かった。