Brilliant Grunt

各種作品の感想、批評。或いは、ただのメモ。

『リメンバー・ミー』

 ラスト、お婆ちゃんに弾き語るシーンで号泣した。

 お婆ちゃんものには弱い。というか、すごく良く出来ている作品で、やっぱりディズニーは一流だなあと。

 ネタバレしたくない映画ランキングがあったら上位に来ると思う。

 心に残る作品。

『永山則夫 封印された鑑定記録』

永山則夫 封印された鑑定記録

永山則夫 封印された鑑定記録

 4人を無差別に拳銃で射殺した、二十歳の青年、永山則夫

 収監後、勉強して小説を書くまでに成長した、というイメージが、故意に作られた。

 100時間の音声記録を、永山則夫の精神鑑定をした医師が持っていた。

 永山則夫は、なぜ殺人に至ったのか。「貧困と無知」が原因だったのか。

 最後には「他の兄弟は立派に成人している」として死刑判決。

 この本を読むと、教育、心理、死刑制度など様々な事柄に複雑な思いが巡る。

【小説】『ガソリン生活』

ガソリン生活 (朝日文庫)

ガソリン生活 (朝日文庫)

 車をはじめ、乗り物はよく擬人化される。
 車の擬人化作品といえば、ディズニーのCarsが思いつく。

 この小説では、車が語り手である。クルマは物を考える事ができるし、近くのクルマと会話ができる。

 とある家に「住む」、と言っていいのか、車庫にいる、緑のデミオは、この家族が巻き込まれていく奇妙な事件の一部始終を目撃、いやドラレコ?するのである。

 有名女優がいきなり乗り込んできて、すぐに降りて、またたく間に焼死。彼女を追っていた記者。彼女を乗せたことで巻き込まれていく家族。冴えないヨシオと、冴えすぎの小学生と、なにやら怪しい男と付き合う長女。
 
 自転車の言葉はわからない。電車は崇高。タクシーはプライドが高い。宅配のトラックは自信に、ベンツは威厳に満ちている。