『永山則夫 封印された鑑定記録』
- 作者: 堀川惠子
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2013/02/28
- メディア: 単行本
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4人を無差別に拳銃で射殺した、二十歳の青年、永山則夫。
収監後、勉強して小説を書くまでに成長した、というイメージが、故意に作られた。
100時間の音声記録を、永山則夫の精神鑑定をした医師が持っていた。
永山則夫は、なぜ殺人に至ったのか。「貧困と無知」が原因だったのか。
最後には「他の兄弟は立派に成人している」として死刑判決。
この本を読むと、教育、心理、死刑制度など様々な事柄に複雑な思いが巡る。
【小説】『ガソリン生活』
- 作者: 伊坂幸太郎
- 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
- 発売日: 2016/03/07
- メディア: 文庫
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車をはじめ、乗り物はよく擬人化される。
車の擬人化作品といえば、ディズニーのCarsが思いつく。
この小説では、車が語り手である。クルマは物を考える事ができるし、近くのクルマと会話ができる。
とある家に「住む」、と言っていいのか、車庫にいる、緑のデミオは、この家族が巻き込まれていく奇妙な事件の一部始終を目撃、いやドラレコ?するのである。
有名女優がいきなり乗り込んできて、すぐに降りて、またたく間に焼死。彼女を追っていた記者。彼女を乗せたことで巻き込まれていく家族。冴えないヨシオと、冴えすぎの小学生と、なにやら怪しい男と付き合う長女。
自転車の言葉はわからない。電車は崇高。タクシーはプライドが高い。宅配のトラックは自信に、ベンツは威厳に満ちている。