Brilliant Grunt

各種作品の感想、批評。或いは、ただのメモ。

【小説】バイオハザード ヴェンデッタ

 アリアスという武器商人がいて、本当は足を洗ったはずだったのだが、最愛の彼女との結婚式場で爆撃され、彼女は手だけ残り、アリアスはなんとか生き残って、復讐を誓う。
 大学教授のレベッカ・チェンバースは死者を生き返らせるウイルスに対抗するテスト薬剤を作ることに成功していたのだが、急にその研究所内でバイオハザードが発生。職員のほとんどがゾンビとなるが、レベッカはテスト薬剤を使用し、そのうえクリス・レッドフィールドが登場するので助かる。
 空気感染するウイルスなのか?それにしては大規模なバイオハザードが起こらない。そんな疑問を抱えつつ、クリスとレベッカレオン・S・ケネディの下へ協力を仰ぎに行く。しかしレオンはもはやゾンビにうんざりしていた。
 
 同作映画脚本の深見真氏がノベライズ。とても完成度が高い。
 各章のはじめに配置された引用文が印象的。
 結局のところ、レオンとクリスが登場しているだけで楽しいのである。

 あと、ヴァンデッタだと思っていたのは俺だけでいい。

【映画】ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち

 アメリカに住む少年ジェイクは、祖父から不思議な話を小さい頃からよく聞いていたが、あまり信じてはいなかった。ある夜、祖父の家に行くと祖父は目玉をくり抜かれた状態で倒れていて、しかしジェイクに離島へ行くよう伝える。その時ジェイクは化物を目撃するが、どうやら他の人には見えていないようで、精神を病んでいると誤解されてしまう。
 精神を病んでいるので、療養のため例の離島へ行くことなり、精神科医も勧めるのでジェイクは父と共に離島へ向かう。
 離島にはミス・ペレグリンと奇妙な子供たちがいて、彼らは超能力者というか、異能者なのである。ループ、という特別な空間を作って生きているらしい。
 悪い能力者がいて、ジェイクはそいつらと戦うことになるのである。

 なんというか、能力者同士の戦いは地味である。もっと、炎を操る少女や、双子の恐ろしい能力を有効活用できないものだろうか。

 とにかく目玉関連でおぞましいシーンが多い。祖父や悪役は目玉をくり抜かれれるし、子どもたちの目玉を食いまくる怪物もなかなか。

【小説】スタンド・バイ・ミー スティーブン・キング

 映画スタンド・バイ・ミーの原作と、不思議なクラブの話。

 四人の少年が線路を辿って死体を目指すが、こわいオッサンに犬をけしかけられたり、ヒルの大群に襲われたり、不良グループと死体の所有権を争奪したりする。

 もうひとつの話は、スタンド・バイ・ミーよりは短いがエグいシーンがある話。
 なぜか秘密のクラブに招待されたオッサン。そこでは出所不明の本があったり、なんだか雰囲気が良い、オッサンたちのクラブだった。
 クリスマスには皆が集まり、とっておきの話を披露するのだが、ある一人の男が話し始め、それはたわいない、どこにでもあるような話かと思われたが、とんでもない!
 悪夢を見るのではないかと不安になるような話なのである。しかしどこか良い話の様な気がしないでもないのである。
 関羽が首を切られたあとに、曹操の前に首を持っていくと、関羽の頭が喋り始めた話を思い出した。